ゆずれないのである


「おかしいな、誰もいないんですか?」
「ここにいますよ、お嬢」
「ひっ?! ちょっと、なんで天井裏に潜んでるんですか!」
「なあに、別に深い意味はありません」
「他に誰もいないときぐらいデスクにいてください……」
「はいはい、お嬢の言うとおりにしますよ」
「ついでにそのお嬢って呼び方もやめてくれると嬉しいのですが」
「おっと、それは約束できませんねえ」
「なんで?!」